スーパーマーケットで「売る」為の販促POPの作り方と心構え

スーパーマーケットのPOPの作り方

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POPを作るときに

・POPなんてはじめてでどうやって作ったらいいかわからない…

・いつも作ってはいるけどなんだかうまくいかない…

こんなこと感じていませんか?

どちらにせよとネットで
「POP 書き方 とか POP テンプレート」

なんかで調べてその通りに書いてみよう…!と試みてもやっぱりうまくはいかなくて…

これではいつまでも効果的なPOPは作れないと私は思います。

 

それはPOPを作るには順番や役割があることを理解しておく必要があるからです。

私達は普段、商品を売る店員さんであってデザイナーなわけではありません。

なのでこの記事ではデザインがうんたらかんたら…という難しい話はしません。

スーパーを例に初心者の方向けに

・POPの作る前に知って欲しい大事なこと

・売上に繋がるPOPの役割や作り方

・売場のPOPで気を付けること

についての話をしていきます。

この記事の筆者は10年ほどスーパーマーケットで働いてまして、新人チーフや勉強したいパートさん向けにスーパーマーケットのノウハウ的な事を発信しています。

 

もし、あまり時間が無いようでしたら【目次】から見たいところへ飛べるので活用してください。▼

POPを作る前に知って欲しい大事なこと

さっそくPOPを作るにあたって1番大事なことを言います。

それは

 

POPは自分の分身だと思う

ということです。

 

ここが1番大事です。

POPは自分がお客さんに伝えたいことを代わりに伝えてくれる販促物です。

だからお客さんに伝えたいことがない。
商品の知識がない状態で「どうやってPOPを書こうか?」とレイアウトや書き方を調べたりするのはあんまり意味がないです。

自分がお客さんに「この商品はこういう商品でだからおすすめなんですよ!」というのをアピールしたい!それを代弁してくれるのがPOPです。

そこをまず頭に入れておきましょう。

 

売りこみの商品が本部から指定された場合に「とりあえず売りたい」「商品を目立たせたい」と
自分の思い入れのある商品でないものを売るってなった時に基本的なところを飛ばしがちです。

 

だから本当にお客さんに試して欲しいなら絶対に自分が食べてみる。
というのが大事です。

その時に食べた感想をメモしてみましょう。

・自分で食べてみる
→自分の最初の印象をメモする。
→他の従業員の感想もメモする。
最初にどう感じたのか?大きさは?食感は?似たような他社の商品と何が違うのか?など

 

・何がおいしいのか?
→他の品種よりも甘い。
→口どけがよい。

 

 

・どう食べるのがおいしいのか?
→生なのか?焼くのか?

 

・どういうアレンジができるのか?
→他の食材と組み合わせることでおいしくなるのか?

売上に繋がるPOPの作り方とは?

スーパーマーケットのPOP 作り方

味を知れたらPOPを作るのですが。POPの大きさは売り場の面積に合わせましょう。

・B4 で大きいPOPを作っても2フェイスしか商品の幅を取れていない。
→目立つので商品がすぐ欠品する。

 

・平台全面で売りこんでるのにB8POPしかついてない…ちょっと極端な例ですが
→ここまで広げるならもっと目立たせた方が買ってもらえるし、どんな商品を売ってるのかわかるから丁寧。

売場の幅が取れてないのにPOPだけがすごく目立って欠品というのが1番やってはいけないパターンですね。

 

そしてPOPにも種類があって

A:遠くからお客さんを呼ぶPOP…隣の部門からでも何を売ってるのかわかるお客さんを呼び寄せるPOP。
→歩いてくるときに目立つようにB4やA3で作成。
旗のようにして作るのぼりPOPなど

 

B:売場で見てもらうためのPOP…実際に部門に立ち寄った時にもらってじっくりよんでもらうPOP。
→商品の味などの説明に使うPOPはもうすこし小さいサイズのA4やB5で作成

用途によっても紙の大きさを使い分けます。

特に他部門からくるお客さんを引き付けたいAを作るときは、紙いっぱいの大きい文字でシンプルに作るのがポイントです。

単純に商品の説明だけしたい場合はBのPOPを用意すればいいですが、商品売り込みをする際はこの2つを用意すると効果が上がります。

伝えることは絞る

商品紹介のPOPを作るときに

このデザートは…

「ふわふわで、クリームがとろけて、甘さが控えめで、国産のフルーツを使って、しかも安くて…」

とあれもこれもいうのではなく、1番伝えたいことは決めておいてください。

商品の売り込むときにありがちですけど、「この魚はムニエル、フライ、から揚げ、照り焼き、塩焼き何でも食べれますよ。」って言うとお客さんは選択肢が多すぎて料理のイメージが沸きません。

「この魚は塩焼きで食べるのが1番おいしいです。」って言ってそれをアピールした方がお客さんは買いやすいです。

10徳ナイフのようにあれもこれもできるからいいよっていう商品も世の中にはありますが、紹介するには良い場合と悪い場合があります。

POPタイトルは商品名か1番伝えたいことでOK

商品説明のPOPタイトルのパターンはこの2つ。

・1番伝えたいこと→紹介(+商品名)の流れ
・商品名→紹介の流れ

上の画像はどちらも同じ商品の案内ですが、1番上のタイトルが自分が感じて伝えたいことと商品名が逆になっています。

POPを実際に作るときに出だしが悩むと思いますが、どれがお客さんに伝わるか考えながら作るといいと思います。

正解はありませんのでまずやってみましょう!

 

商品を食べてみた時に「1番これ伝えたいな」ってことを中心に続きが読みたくなるようなタイトルにするとインパクトは増します。

・これって本当に〇〇?
・〇〇以外食べれなくなりました
・史上最高の〇〇
・私も毎日食べてます
・トーストすると2 倍おいしい

数字を使うと説得力がありますよ。

訴求の文章が難しいという方は
【例文アリ】スーパーの社員が解説!どこよりも詳しい店内放送ポイントまとめ
の記事に細かく書いてあるのでこちらも参考にして下さい。

味以外でのPOP訴求もアリ

例えばトマトとかメロンパンというような誰でも食べたことがあるような商品は紹介をするのが難しいんですよね。

フルーツトマトなら糖度が…と、なりますが…。

こういうみんなが味をある程度知ってる商品を売込みたい時なんかには

・商品のおいしく食べれるアレンジレシピを紹介
・一口サイズでおやつにぴったりなど機能性を紹介

するのがいいかと思います。

POPの色は3色くらいに抑えておく

POPを作る時は色も重要です。

あれもこれも使うとどこが大事なのかわからなくなってしまうので、使う色は3色くらいに抑えておきましょう。

また、目立てばいい!と赤、青、黄…と派手な色を使いすぎると目がチカチカして見づらいPOPになってしまうので、色を使うポイントは絞りましょう。

下の画像は同じ事を書いたPOPですが… 見にくい色使いはちょっと引いて見てみると凄くぼやけるので印刷前に確認してみて下さい。

作ってる時には気づかないものです。

文字より視覚に訴えた方が伝わる

POPを作った時に

・クリームがたっぷり入ったクリームパンです!

・枝豆がごろごろ入ったパンです!

と文字で書くよりも断面の写真を付けた方がお客様には伝わります。

商品を触らないでください!と文字で案内するよりもイラストで
と案内した方が伝わります。
特にお年寄りの方は細かい文字をあまり見ないので視覚に訴えた方が効果的です。

手書きPOPと吹き出しPOPは目立つ

買い物する時に売場をよく見てみて下さい。

コンピューターの文字が溢れていて同じ規格のPOPが並んでいて統一されていますよね?

そこで手書きのPOPや吹き出しPOPがあると違和感となるので売場でとても目につくんです。

こういうやつです。

この吹き出しの中は

・本日のお買い得品
・新商品
・担当者おすすめ

など売りたい強調したい商品に付けてみましょう。

デジタルPOPが多い店内ですと手書きは本当に目立ちます。
お客さんが立ち止まってゆっくり読んでくれるので効果的です。

素材にこだわっている商品などをじっくりと説明したい時につけてみましょう。
手書きのPOPも3色くらいで、タイトルに伝えたいことや商品名を入れて作るのは同じです。

意外と気づかないPOPの役割

売上を作る為のPOPと聞くと商品の特徴やおいしさを伝えるというイメージが先行しますが、売上に繋がるPOPはそれ以外にもあります。

 

お客さんの不満を解消するPOPです。

普段仕事をしていて、色んなお客さんに同じことをよく聞かれる。といった経験はないでしょうか?

水産の対面売場で「これどうやって買うの?カゴごとレジに持っていくの?」とかベーカリー部門で「食パンはスライスできますか?」とか

お客さんが買い物をしやすくするPOPをつけると結果的に売上に繋がっていきます。

・水産対面売場でどういう調理ができて、どこまでが無料でやってもらえるのか?何分くらい待つのか?

 

・ベーカリー部門で食パンはいつ頃焼きあがるのか?何時からスライスしてもらえるのか?スライスはどのように切ってもらえるのか?

お客さんにとっても親切ですし、自分たちも同じことを何度も伝える手間が省けます。

お客さんの中にもすぐ店員さんに話しかけて解決できる人もいれば、店員さんに話しかけづらい人、話しかけてまでは買うのは面倒…という方もいます。

 

そんな中でおいしそうな食パンを見つけて、買いたいけど家でスライスするのは面倒なのよね…って思ったら買うのを敬遠してしまいます。

でも、POPでスライスができますよというのを知れるだけでそのお客さんは買うという選択が生まれます。

POPを作るときに気を付けなければならないこと

・価格は総額表示にする。
総額表示の義務付け:国税庁

・著作権に気を付ける。
みんなのための著作権教室

・表示違いや誇張しすぎない。(法に触れること)

景品表示法のパンフレット:消費者庁

・使用する画像は商用利用できるのか確認する。

画像をネットから引っ張ってくるときに勝手に画像を引っ張ってくるのではなく、その画像が商用利用しても可能な画像なのか?勝手にアニメのキャラクターを使用したり、利用規約を調べてトラブルになるのを避けましょう。

POPをつける位置に注意

また、その他に気を付けなければならないことは作ったPOPをお客さんの視界に入る位置に配置することです。

買い物してる時の人の目線は下を向きがちなので、目線より上だと当然目に入りません。
子供向けに作るならなおさら下の方に配置しないと見えませんね。

せっかく作ったPOPです多くの人に見てもらえるように配置にも気を付けましょう。

売りたいから何してもいいわけじゃない

売りがいがためにいかにも痩せます!とか動脈硬化に効きます!みたいな医薬品と誤認されるようなPOPを作るのは誰でもわかる通りもう違反なんですが。

商品を売るときに嘘をついたらダメです。嘘をついてその場限りで売っても未来には繋がりません。

お客様というのは商品の味を知りません。

そこで私たちがこんな商品ですよ!おいしいですよ!こうやって食べるといいですよ!と正確な情報を案内して、そのうえで「じゃあ、ちょっと食べてみようかしら?」って買ってもらえて、それが美味しかったらまた買ってもらえるわけですし

「この前のおすすめも美味しかったから、このおすすめも美味しいわね。」ってまた他の商品にも興味を持ってもらえるので、その案内と全然違ったら「全然言ってることと違ったじゃない。」と二度と買ってもらえなくなります。

商品売り込みは嘘をついて(誇張して)買ってもらうのではなく、正確に伝えるのがポイントです。

まとめ

POPは作り方の方法を探すよりも先にどんな味がするのか実際に食べてみるところから始まります。

そこで味や特徴を把握したうえで、1番伝えたいことを決めて、どういう文章ならお客さんが食べたいと思えるか?興味を持ってもらえるか?を考えるのが大事です。

実際にPOPを作るときにわかりやすいのはPOPのタイトルに
・1番伝えたいことを入れる
・商品名を入れることです。

ここまでやって更にデザイン的に
「もっとおしゃれにしたい」「こういう雰囲気にしたい」というのがあれば本やネットを参考にしてみましょう。

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