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売上を上げるにはどうしたら良いか?となったときに、公式を元にして客数を上げるか、客単価を上げればいいです…というのはよくある話です。
売上=客数×客単価
しかし、自店で試そうと思った際に、
「もっと具体的に何をしたら良いか?」
「どうしたら売上がとれるのか?」
という実践的なことが知りたいかと思います。
店の規模や客数、従業員の人数や能力と条件が店によって違うこともあり、調べてもどのようなことをやってるかは具体的に書いてあるところがないのが現状です。
そこでこの記事では、スーパーマーケットの週末の売場作りについて、工夫や売込み方法について書きたいと思います。
この方法で1日8個くらいの商品が→60個くらいまで販売できた商品もあります。
少し長くなりますので、必要箇所だけ読みたい方は目次から見たいところへ飛べますので活用してください。
目次
売り込み計画をつくる

売込みにおいて大切なことは、売り込み商品を1点に絞ります。
スーパーでは大抵のお店が人手不足で悩まされてるので、あれもこれもと売ろうとすると
・製造しきれなくなってしまう
・売場のスペースがとれずに、パッとしない売場になってしまう
ため、何を売りたいのかわからないメリハリのない売場になってしまいます。
1.どの場所で売るのか?レイアウトを作る
まずはどこで売るのかレイアウトを作ります。
商品はどこに置くかで売上が変わります。
先にレイアウトを作らないと、せっかく平台の目立つところに持ってきても、いつもと同じ数で製造計画を立てて欠品してしまう…ということが起きてしまいます。
また、売場を広げたことにより、他の商品の置く場所を確保するすることにも繋がります。
(よって週末だけカットする商品もあったりします。)
売込み商品は客導線側に置くのが一番売れますが、とにかく中途半端な場所の面の取り方だと売れません。
商品の立体感とボリュームが出せるように
平台の少なくとも3尺以上はとりましょう。思い切って平台片面で売場をつくるとかなりボリュームを出せます。
2.何個売るのか?製造計画を立てる
次に製造計画を立てます。
まずは昨年のデータを調べます。
・昨年部門はいくら売っているか?
どの商品で売上を取っていたのか?
その時の売上ベスト10アイテムは何か?
昨年の売込み商品の金額はいくらか?
・直近で売り込み商品はどのくらい売れているか?
データを見る際に「昨年売れなかったから…」という理由で今年は売らないのではなく、
そもそも昨年はどこで売っていたのか?平台でなく定番棚だった…と売る場所が悪かったのかもしれないので確認しましょう。
また、コロナでおうち需要があってホットケーキミックスやお好み焼きが売れていた!という背景やタピオカやマリトッツォのように、世の中で非常に流行っている商品というものもあります。
その年によってもブームが違うため、そのようなことも踏まえて総合的に考えなくてはいけません。
また、昨年のデータで以下を考えてみましょう。
・天気はどうだったか?
・商品が足りず欠品していなかったか?(販売データが15:00止まりとか)
・ロス(値引きロス・廃棄ロス)はどうだったか
特に盆暮れ正月は店全体の数字も見ながら
加えて今回の売り込みでは
・全体としてもうけは取れるのか?
・小量目だけでなく大量目の販売するか?単価は上げれそうか?
・前回と同じ売りこみの企画をやったらならば、全店1位の店舗はどのくらいやっていて、数量は適正なのか?上位を狙えそうなのか?も見てみる
以上のことを考えながら売り込みの個数、販売金額を決めていきます。
この時にちょっと挑戦的な目標にすると、売る為に色々考えることに繋がるため、勉強になると個人的には思っています。
特に新商品はスタートがかなり大事です!ブーム、いつも来てくれるお客さんが好きそうな商品は挑戦的な数量にしてもいいと思います。
自部門の人に売り込み数量と金額を伝える

パートさんに売り込み商品の数量も金額何も言わずに社員だけで完結してしまうのはやめましょう。
人間関係に悩む前にやる!パートさんの部下をもつ社員がやるべき10のことでも紹介したのですが、パートさんとは常に会話した方が大きな力になります。
パートさんに伝えることで、売り込み当日の作業の優先順位を理解してもらえるのでスムーズになります。
商品を気にしてもらえば売場でお客さんに勧めたり、前出ししてメンテナンスも積極的にしてくれます。
パートさんはお客さんそのものなので意見を引き出す
スーパーマーケットのお客さんの多くが主婦の方なので、お客さんそのもの。
パートさんの意見は非常に参考になります。
私の場合は売り込み段階から自分の考えを持った上であえてパートさんにその商品に対して「どうしたら欲しくなりますか?」「どうしたら売れると思いますか?」と聞きます。
するとたまに思いもよらなかった答えが返ってきて、「私はこう考えてたのでそれと一緒に訴求したら~ですね。」というように掛け算になって1人で考えるよりもずっと力を発揮したりします。
1から答えるのが難しい人には以下のように聞きます。
「こうやって売ろうと思いますが、買いたいと思いますか?」
「この値段だとお値打ちと感じますか」
「お昼御飯用にこういう商品があると嬉しいですか?」
「この商品はいつ食べてますか?」
自分の意見が採用されて売上に繋がるということをわかってもらえればまたアイディアを出してもらえますし、ただ作業をするだけよりも楽しんで仕事をしてもらえますし、情報が自分に集まるようになってきます。
数量をあえてパートさんと話して決めることもあります。
正直デリカ部門やベーカリー部門の製造部門は、多い数を決めれば自分達で作らなくてはいけないので、人手が少ないと結構大変です。
しかし、自分達で「う~ん、じゃあ60個やっちゃいましょう!」と決めたなら、チーフが決めただけの数をただ売るよりも、みんなで決めた数の方が売る為に参加してくれてるのでモチベーションが高くなるのです。
更に売る為に家族や知人に紹介してくれたりするので、売上にプラスになります。
パートさんと普段から売上の話をするのが大事
普段から売上や数字についてパートさんと話すのが大事です。
なので、12時や15時に売り込みの途中経過を報告したり、売り込みが終わった後もその結果を必ず共有しましょう。
地区で1番だった。のように結果が出ればみんなで喜び合い、2位だったら「じゃあ次どうしようか?」という話したり、あと〇〇個で〇〇店に勝てた!といった目標(ライバル)があるといいですね。
今まで取れなかった売上がとれたことは社員もですが、パートさんにとっても自信になります。
こういうことを普段から取り組むことで、売り込みに対して積極的に協力してもらえます。
前日の準備や当日の製造、店内放送、すべてにおいて社員だけでやるのは限度があるし非効率です。
部門単位で売上を取りに行く体制に変えましょう。
売込み用の売場POPを作る

売場レイアウトと製造計画ができたら訴求する為のPOPを作ります。
POPは遠くからお客さんを呼ぶPOPと売場で見るPOPの2種類あります。
・A:遠くからお客さんを呼ぶPOP…隣の部門から歩いてくるときに目立つようにB4サイズやA3サイズで作成
旗のようにして作るのぼりPOPなど
・B:売場で見てもらうためのPOP…商品の味などの説明に使うPOPはA4サイズやB5サイズで作成
Aの場合はとにかく遠くから見えるように、できるだけ文字を大きくとって、ごちゃごちゃさせないでシンプルに何を売場でやっているのかを伝えるのが良いです。
逆にBは伝えたいことをハッキリと絞って書くのがポイントです。
売場についてるPOPのほとんどはPCの文字なので、手書きで書くとお客さんは気づきやすく、よく見てもらえます。
色遣いに注意で、例えば黄色い背景に赤にするとチカチカして見づらいので、色の組み合わせにも気を付けます。
印刷前に必ず画面を確認しましょう。
※現在は総額表示になっているので、価格を書くときは税込みの価格を忘れずにつけてください。
詳しくは
「売る」に繋がる!スーパーマーケット売場POPの作り方と心構え
の記事に詳しく書きましたのでご覧ください。
売込み用の店内放送文を作る

なぜ店内放送文を作るかというと、社員だけでなくパートさんでも誰でもできるようにするためです。
店内放送文については
【カンペ例文付き】売込みで結果を出す!スーパーの店内放送のコツと原稿の作り方まとめ
にかなり詳しくまとめたのでコチラを参考にしてもらえればと思います。
読むための放送ではなく、伝えるための放送をすることがポイントです。
当日は商品の量や客数が1番多いところ(例えば11~13時など)を狙って効果的に商品の案内をしていきます。
売場に料理訴求やディスプレイを置いてみる

ディスプレイなんて、見本に出した分損するじゃないか!そんなもの作ってる暇はないよ!と思うかもしれません。
しかし、お客さんにとってイメージが沸くというのは非常に大事なことです。
自分が食べるイメージができたときにお客さんは商品を買ってくれます。
こうしてつゆをつけて食べるんだよ…というように、つゆとから揚げを置いた盛り付け例を置いてみたり、例えば丸美屋等の料理の元を野菜の売場に1つ置いておくだけでどんな料理が作れるかイメージできます。
お客さんは何を買うか決めずに買い物に来ているので、このようイメージを売場に置くと買いやすくなります。
週末売込み当日の動きも重要
人数などを考慮して、アイテムカットやオペレーションを見直すことも大切です。
パートさんと話して人数を確保したら、前準備をこれくらいしたら作業は滞らないか?なども聞いてみると良いです。
当日は売上の売り返し時間までに何個売れているのかを確認しながら、
・売場を更に広げて売り切るのか?
・早めに値引きをしなければいけないのか?
・更に追加するのか?
の判断をしていきましょう。
まとめ

挑戦的な目標の売り込みをやろうと思ったときに、
・圧倒的に売る為の計画
・製造量を売り切る為に部門をどう効率的に回すかの話し合い
・訴求
が大切です。
挑戦することによって廃棄を意識してそれなりの数でやっていた頃よりも、確実に売り込みの引き出しが増えます。
やはり自らで挑戦して良くも悪くも結果を出していくと、その後の売上に繋がるの、是非挑戦してみてください。
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