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スーパーマーケットは
1.地域のライフラインになること
2.季節を感じてもらう
のが使命だと思います。
そのため、売場を作る時に季節感を出すというのは非常に大切なことだと思います。
現代人の日常のスピードはとても早く、忙しい生活を送って、気が付けば桜が咲き初めて「ぁあ、もう春か。」なんてよくあることで…
何より忘れられゆく【行事】というのは多いと思います。
七草がゆとか食べます?
→七草粥の由来と春の七草の意味や覚え方・七草の日はいつ?/All About暮らし
半夏生でたこ食べます?
→【半夏生とは】いつ?半夏生の意味・由来・いわれと半夏生のタコ売り場のPOP/販促マップ
※わからない方の為にリンクを貼りました。
言わないと知らなかったり、もしくは忘れてしまうのではないでしょうか。
「昔ながらのものを大事にしたいなとも思いますし、旬のもの食べて季節を感じてもらいたい。」
この記事ではそういった季節に絡めた売り場づくりについて、スーパーで10年ほど働いた筆者が、新人チーフやパートさん向けに
・どのタイミングで季節感を出した売場にするのか?
・どうしたら季節を感じる売場になるのか?
・季節を感じる売場づくりの注意事項
について書こうと思います。
目次
季節を意識した売場づくりは先取りが大事
どのタイミングで季節を意識した売場にしたらよいのか?ですが、季節商品が出るタイミングと同じがよいです。
本部からの指示通りに、すすめればよいわけですが…季節の売場は先取りが大事です。
例えば「秋の売場を作ろう!」となったときに
外はまだ暑いですが、8月3周目には既にお店では、サンマやハロウィンのお菓子など秋を感じさせる商品が陳列されていたりします。
外は35℃だけど、お店では秋の商品。
なんだか違和感がありますが、おでんなんかも8月末から売っていたりします。
どうしてか知っているでしょうか?
おでんの売り上げのピークは1月や2月の寒いときではありません。
ちょうど9月から10月の暑い気温から涼しい気温になる季節の変わり目が1番売れます。
こういう季節の変わり目に「ぁあ、食べたいなぁ。」と思う人が多いそうなのです。
そのため、8月のうちにおでんをおいてPRしています。
その商品をいつから売ろう?というのはとても大切で、ハロウィンの商品が欲しい!と思うのは10/31より少し前からとなります。
いくらハロウィンが10/31だからといって、店側が当日にせっせと商品を並べても売れません。
今まで並べていなかった商品は、当然お客さんに認知されていないので買ってもらえません。
商品を値引きロスや廃棄ロスにするだけです。
お客さんの方も、どこの店に行ってもハロウィンの商品があって真新しさも無くなってしまいます。
顔見せの期間を作るのは季節の売場にとって大事なことになります。
また、先程の話にもありましたが、季節の変わり目はちょうど買いたくなる時なのです。
お菓子なら栗やかぼちゃ、さつまいもと味のバリエーションも増えるので
「食べてみたい!」という気持ちを起こさせます。
毎年、先取りしながら「今年はどういう売場にしようか」動き始めることができたらいいですね。
季節の売場の作り方
季節の変わり目は売場担当にとって注目ポイントです!
基本的には商品で季節感を出すので、あまり装飾を豪華にやりすぎても、人件費含む経費がかかってしまいますので注意です。
POPの色合いを変えるだけでも季節感は出る
お店のPOPも、背景や使用する文字を変えるだけで季節感がUPします。
画像を取り込んで写真を背景にもできますが、結局ごちゃごちゃしてしまうので、色を変えるのがおすすめです。
・背景を薄く淡い黄色にして文字をオレンジ→秋感
・背景を水色、文字の色を白や黄色→夏感
・背景と文字を緑と白と赤→クリスマス感
ハロウィンを意識するなら断然オレンジと黄色を使いますし
かき氷を訴求したかったら赤と水色と白がイメージに合っています。
やきたてです!というPOPがあったとしてそれが青かったらなんだか冷めてるようなイメージになってしまうように、色によるイメージはとても大切です。
POPを少しいじるだけでもだいぶ雰囲気というものは変わります。
季節の売場作りで気をつけたいこと
スーパーマーケットは食品を扱っているので、季節っぽいものを飾ればOKということでもなく、気をつけるべき点がいくつかあります。
1.色やテーマは決めておいて統一する
→レトロ系にするのか?それとも派手な色にするのか?
シックな大人な感じにするのか?子供が喜びそうなポップな感じにするのか?
まずはテーマを決めましょう。
2.大きい物を使って変化させる
→よくおしゃれな小物がたくさん売っていますが、造花、ポスター、テーブルクロスなど
比較的大きい物で売場を変化させないと結局わかりにくいです。
季節や売り込みのPOPはB4やA3で作るのをお勧めしたいです。
3.異物混入にならないもの、子供が誤って飲み込んでしまうような小さな物などは置かない。
→鳥の羽、小さな置物など。
とにかく店舗事故に気を付けて、割れ物は置かないであるとか、高いところに置いて子供の頭に落ちないようにするとか、狭い通路に飛び出すように飾らないとかに気を付けます。
3.掃除がしやすい配置にする
→あまりに細々置きすぎて、掃除がしにくくなって売場が汚くなってしまうのはよくありません。
作業性も悪くなるのでなるべくシンプルに。
4.食欲の無くなる物、縁起の悪そうな物は置かない
→例えばハロウィンだからといって、クモのフィギアや目玉のおもちゃは使うのをやめる。
過去に夏のスイカ売場にカブトムシを置いているのを見ましたが、なんだか印象が良くなかったです。
(しかもひっくり返っていた。)
100円ショップで季節アイテムを買う
以上を踏まえた上で装飾品で季節感を出したいときは100円ショップへ行ってみましょう。
100円ショップではひまわりの造花は6月には売られているし、8月末にはハロウィンの商品が売られています。100円ショップ側も先取りです。
100円ショップの商品を見ながら、売場の装飾はどれが最適か?週間企画ごとの売場でも使えるものはないか?
と手に取ってみることで「ぁあしたい。こうしたい。」という売場作りのイメージが更に湧きやすいです。
気軽に購入できますし、イメージさえわいたらもう少し質のいいものを他のお店で探すこともできます。
100円ショップで特に役に立つアイテム一覧
春
・さくら関連のアイテム
→桜の花の造花、ツル
夏
・すだれ
・ひまわりの造花
秋
・紅葉、栗
・ぶどう、ツル
・ハロウィンのグッズ
(特にフラッグ、壁飾りプラスチックプレート)
冬
・クリスマスのグッズ
(特にフラッグ、大きめのリース)
ついついこれも使いそう…とあれもこれも買ってしまいますが、このような感じで大丈夫です。
100ショップ以外だけど布(テーブルクロス)も使えます!
赤色の布…ひな祭り用
シックな赤の布…ボジョレー、クリスマス用
雪の結晶の布…冬用
ブラックのつるつるの布…ハロウィン用
生鮮部門においても季節の売場作りは意識すべき
よく思いうかぶのは、秋の季節に栗のお菓子が出る…ハロウィンのパッケージが出る…それももちろんそうですが、生鮮部門においても季節の売場作りは重要です。
さらに言えば前述したようなアイテムを使った季節感よりもまず先に新物が入ったことをアピールできる売場かが重要です。
特に季節感の出しやすい果物は競合と比べてどうなのか?どこよりも早く出てきた!お買い得など、いわゆる旬のアイテムで差別化ができるからです。
季節感は出すのがゴールではありません。
季節をきっかけにその商品を買ってもらわなければ意味がありません。
季節、行事を感じてもらいながらもしっかりと売上に繋げていきましょう。
季節のイベントの把握をする
季節のイベントをまとめました。
部門によっては、関係ないイベントもあるかもしれませんが、知識として知っておきましょう。
1月…七草、成人式
2月…節分、バレンタイン
3月…春の彼岸、ひなまつり
4月…花見
5月…GW、母の日
6月…父の日、梅雨(イベントではないけど雨の日企画をやってもよいですね)
7月…夏休み、土用の丑(夏がメインなので夏だけ記載しました。)、新盆
8月…旧盆、花火大会
9月…秋の彼岸、敬老の日
10月…ハロウィン
11月…七五三
12月…クリスマス、年末
まとめ
・売場は実際の季節よりも早く季節の売場にする
旬のフルーツや季節の新商品が出るタイミングが良い。
・POPに関しても装飾に関しても比較的大きいもので変化させる
→壁飾りやPOPなど
・スーパーマーケットは食品を扱っているので、小物自体とそれを置く場所にも注意を払って選択する
・季節の飾りはあくまでもきっかけ。どれだけ旬のアイテムを売れるかが勝負!
飾るのも大事ですが、イベント終了時や外の気温などを考えて売場から飾りつけを撤去するところまでやるのが大切です。