意外と忘れがちなパート教育で社員が気をつける4つのこと

パートさんもしくは部下を教育していく時、自分の中でこれだけは気をつけているんだ。っていうものを持っていたりするでしょうか?

ただ、部下にAというものを教える・・・という行為でも、本人がイヤにならずにできたり、良い関係を築きながらできるよりよい教え方があると思うんです。

みんなが社員同士の会社であれば、多少やり方が荒っぽくても「仕方ないやるか・・・」となったりするかもしれませんが、スーパーマーケットはほぼ部下はパートさんとなりますので立場が違います。
ここでやり方を一歩間違えてしまうと

 

・何でパートなのにこんなことまでやらなきゃいけないのよ!
・何でそこまでいわれなきゃいけないのよ!
・私だって一生懸命やってるのよ!

 

となってしまいます。
ここを間違えてしまうと人間関係が悪くなったり、仕事が楽しくなくなって、最悪の場合には辞めるパートさんが出てきてしまうのです。

ただでさえ、スーパーマーケットは人手に困っています。
忙しい→人がいない→できることが少なくなる→教える→嫌になる→辞める→繰り返し
この魔のサイクルですね。

パートさんに揉み手をしながらへこへこしろと言っているのではありません。
もっと気を遣って長い間働いてもらうようにするのです。

 

「人手が不足しているなら、人を大事にしなければいけない。」それが私の考えです。

 

でもそれはお店や研修ではほとんど語られませんし、深く入っていったことも教わりません。
とにかく現場では決まって「売上を上げるためには商品構成が~売場作りが~」と言うのです。

しかし、まず人がいなければ、育っていなければ売上も何もないんです。
そして、人を教育していくというのはとても時間がかかる行為です。
だからもっとフォーカスすべきだと思っています。

この記事では、私がこれまでに教育する時に大事だなと感じた心構えを4つにまとめました。

1.人は変えられない

まず、はじめにこれだけは頭の中に入れておきたいです。

人は変れません。

育った環境も違う、考え方(仕事に対しても人に対しても)も違う、経験も違う。
全て違います。そうやって形成されてきたその人というものは簡単に変えることはできません。
もう一度言います。

変えることは出来ません。

例えば仕事ぶりでも

A.仕事もお小遣い程度に稼げれば良いからのんびり働くパートさんもいれば
B.きっちり売上を取りにいきたいから社員並みにシビアに働くパートさんもいるでしょう。

これを全員Bに完全に合わせることは困難です。こういったことをはじめ、様々な違いを

経験豊富な社歴○年目の俺が変えてやる!
このノウハウで変えてやる!
スパルタで変えてやる!

など、あの手この手で自分好みに更正してやろうとする無理矢理な考え方は捨てた方が良いです。
人を変えるのではなく、まずは環境を変えてその人の意識を変えるのです。

2.やらせる環境を作る

だからといってぽーんといきなり新しい作業に突っ込んでしまうのではなく、教える時は事前に

「これから▲▲が必要になってくるから○○にはできるようになって欲しいんです。」
「■日から少しずつ一緒にやって△には一人でできるようになってもらいたいです。」

などと説明は事前に入れてあげて下さい。

 

環境を作るというのはとても大事で、今まで「私はその作業はできないから。」・・・なんて他人事になっていたパートさんも、今度は自分事になってくると色んなパターンに対応できるように質問をしてきたり、先回りして動いてくれるようになります。

そのパートさんの見える仕事の範囲が広がるんですね。そうすると以前よりも率先してやってくれるようになります。
この環境を作れるのは同じパートさんでもなく、社員であるあなたなんです。

また、仕事をしてくれない、するのをためらうようなパートさんにも有効です。
パートさんがやってくれない・・・できない・・・のではなくどうしたらやってくれるのか(できるようになるのか)を考えるのです。

 

鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス作戦と私は呼んでいます。
まぁ、例えばですけど

新しい仕事を覚えて欲しい→スケジュールに組み込んでしまう。
店内放送をして欲しい→カンペを数種類作って迷いのない状態にする。
整理整頓をして欲しい→社員がまず片付けて定位置を決めて、ここにしか置かないように促す。

こういった環境を変えてやるしかならない状況、やりやすい状況を作ってあげます。

3.100%を求めない!60~70%くらいでよしとする。

人それぞれというお話はしましたが、成長にも本当に人それぞれ伸びるペースが異なります。言ってすぐできる器用な人もいれば、2年経ってようやく伸びてくる人います。

 

その人の元々の能力と経験が合わさった時、作業の流れが今まで点だったのが線になったときぐっと伸びます。

なので、いきなり100%を求めて「こうして下さい!」「ぁあして下さい!」ばかり言ってしまうと、こちらはアドバイスをあげているつもりでも本人はダメだしされているように聞こえてしまうんです。

これが本当に最悪で、よかれと思ってやっているのにだんだん関係がぎくしゃくしてしまいます。
いくらアドバイスでも「○○だから遅い」などと言われ続けると、だんだん「おまえが遅い」と人格を否定されているような気持ちになってきてしまいます。

せっかく仕事を覚えようとしているのにどんどん自信が無くなってしまうし、全然楽しくないですよね。

時間はかかるかもしれない、自分にも後始末の手間がかかるかもしれない。
でも、それは初めのうちはぐっとこらえなければいけません。

「できないのは100も承知、はじめはできないのはこちらもわかっているので、思いっきりやってみて下さい。」というスタンスでやってみてください。

100%でなくてもよいことをわかっていると自分自身も焦りやイライラが少なくなります。

4.放り投げない

・「これは■■してください。あ、これマニュアルなので読んでおいて下さい。」
・こんな感じでやっておいてください~。

と初めのうちから雑な教え方で終わってはいないでしょうか?

人手が少ない中、教育しようと思えばじっくり手取り足取りなんてことはいかないかもしれませんが、それが本当にしっかり出来ていたのか?チェックするところまでやって下さい。
「出来ましたか?」と聞くだけではなく自分の目でチェックして下さい。

本人の判断では出来たか出来ていないかはわかりません。

 

この当たり前のことができてないことはとても多いです。
何か問題が起きてもパートの○○さんができていると言った。というのは完全に上司のチェック不足です。

もし、誤りがあれば上司がだまってそれを直すのではなく、必ず「■■が間違っていました。」と本人に指摘してあげて下さい。

でないと間違ったやり方がずっとその人の中で正しくなってしまいます。
まだよくわからないはじめのうちは細かいところまで手を入れてあげて、少し慣れてきたら徐々に手を離していきましょう。

よくわからない仕事をやるのはパートさんも不安です。ここまではサポートしてくれる・・・と思っているから安心して初めてのことにも取り組めるのです。

 

できるだけ不安は取り除いてあげる。これが大事だと思っています。

忙しいからといって簡単な説明だけで終わらせてしまってはすぐに仕事が嫌になってしまうでしょう。
終わった後、ここができてここができなかったなど、紙にまとめながら説明するくらい丁寧に教えてあげれば「ぁあ、大変だけどちゃんと見ててくれるから頑張っていこう。」と思うものです。

 

 

今回は教育する時の心構えについて紹介しました。
このことは例え国籍が違っても気を付けることは同じだと感じています。
以上のことが参考になれば、是非人を大事にして取り組んでいってみて下さい。

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